中頓別町

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基本情報

自治体名:北海道枝幸郡中頓別町
都道府県:北海道
自治体規模:町 / 村
自治体HP:http://www.town.nakatombetsu.hokkaido.jp

シェアリングエコノミー活用の取り組み

概要

【地域の足の確保】

人口低密度地域における住民共助による地域の足の確保及びソーシャル・キャピタル醸成に向けて「なかとんべつライドシェア(相乗り)実証実験」を実施。

取組主体:中頓別町

導入前の状況 (課題)

  • 人口約1,800人、人口減少も進んできており、生活機能が低下してきている。役場職員に限らず、地域の担い手は少数・高齢化・マルチタスク化。
  • 町内のタクシー会社は1社1台、町を通過するバスは国鉄廃止に伴う代替バスで1日4便の長距離輸送だが、乗客は20年前に比べ6割減。
  • 今後、高齢化が進むことにより(2016年:38.3%→2040年:49.0%)、自ら車を運転することができなくなることなどにより、自由に外出することができない状態になる懸念
  • シェアリング研究協議会(座長:秋山哲男中央大学教授)や16名のボランティア・ドライバー等により構成されるグループ会議(月1回)等を設置。

課題に対する取組

  • 住民が有している活用可能な資源が存在することから、それらをまちづくりに展開していくことを、町の総合計画等に位置づけ。
  • 住民共助による交通手段確保の取り組みとして、2016年8月24日より、相乗りの実証実験を開始。
  • 町民の声を踏まえ、2017年4月からはガソリン代等実費のみの収受を開始。
  • 2019年4月からは実証実験を終え、本格運用を開始。

導入後の状況 (取組の効果)

人口の約1%にあたる15名がボランティア・ドライバーとして登録、ヒヤリハットマップ作成や、町立自動車学校と連携し、各種講習も複数回実現。

  • 約28ヶ月で130名以上の方が、延べ800回以上、総走行距離10,000km以上の利用を達成(中頓別町からモロッコのマラケシュまでの距離)
  1. 新たな交通インフラの可能性
    • 新たな選択肢追加により、町内の「移動総量」拡大の可能性。
    • 外国人観光客等交流人口の拡大。
  2. ソーシャル・キャピタル醸成の萌芽
    • 比較的若い世代もボランティア・ドライバーに参画・共助の支え合いに関与。
    • 友人たちと外出する機会が増加した、ドライバーとの会話が楽しい等の声も。
  3. 地域内経済活動の活性化
    • 通院はもとより、町内の飲食店、コンビニ、スーパー訪問への利用にも活用。

取組のポイント

サービスの認知度向上のための取組

  • 月1回町内全戸配布の「ライドシェア通信」をはじめ、ドライバー募集や利用促進に向けて各種チラシ、ポスター、POP、Tシャツを制作し町内飲食店、保健センター、イベントで配布。
  • 1周年にはUber Japanの協力により「Uberアイスクリーム」イベントを実施し町内特産品(なかとんアイス)とのコラボでのPRも実施。

サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組

  • 提供者の募集についても、全戸配布のチラシ、町民説明会を複数回開催。
  • 2016年度末には途中経過での成果報告としての町民への事業報告会も開催。その他、ライドシェア通信で適宜取り組みを報告。

スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組

  • 電話受付配車を可能とする体制を構築(土日・夜間も含む)
  • さらに、代理で配車できるよう、町内保健センター、銭湯、Aコープ、温泉施設などにタブレットを配置

サービスの安全・安心を確保するための取組

  • 毎月開催している交通グループ会議において、ヒヤリハットマップの作成、安全運転のためのDVD講習、町直営の自動車学校での座学・実技講習の実施。それらの取り組みもライドシェア通信により町民へ適宜報告。

法律や条例との整合性を確保するための取組

  • シェアリング研究協議会において、地元タクシー事業者や旭川運輸支局にもオブザーバーとして参加いただくとともに、国土交通省自動車局旅客課へも訪問し意見交換しながら取り組みを展開。

広域連携のための取組

  • シェアリング研究協議会に近隣自治体(天塩町)が参加。

その他

  • 利用者とドライバーのマッチングについてはUber Japan株式会社、協議会等運営支援については一般社団法人北海道総合研究調査会の協力を得て実施。2019年度以降は実証実験を終え、シェアリング研究協議会から交通グループ会議を主軸にした事業の検討を行っている。

残された課題、継続取組事項

  • ニーズ(需要)とドライバー(供給)とのギャップ(オンラインドライバーの不足)
  • 持続的な運営形態の検討(町全体の交通体系の整合性の整理)
  • 他地域との連携(町民ニーズは町内にとどまらない)
  • 交通以外の社会資源のシェア(空きスペース等)についても推進

連絡先

中頓別町
総務課政策経営室
岩村 拓也
kikaku@town.nakatombetsu.lg.jp
01634-6-1111

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