千葉市
基本情報
自治体名:千葉県千葉市
都道府県:千葉県
自治体規模:政令市
自治体HP:https://www.city.chiba.jp
シェアリングエコノミー活用の取り組み①
概要
【観光振興】
MICE誘致勝ち残りのため、遊休施設をユニークベニューとして活用するとともに、東京2020大会の開催を見据え、体験型観光の発掘による都市の魅力向上を図る。
取組主体:千葉市
導入前の状況 (課題)
- 国際会議等MICE誘致の都市間競争が年々激化。本市は2015年6月にグローバルMICE強化都市の指定を受け、MICE開催地として更なる魅力向上に努める必要があった。
- 市内の「海、里、まち」を満喫できる体験型観光プランを掲載する「千葉あそび」を発行。しかし、利用者の6割以上が市内参加であり、市外・県外からの観光客集客が少なく、集客のためのプロモーションに課題があった。
課題に対する取組
- MICE誘致を目的の一つとして、特別感や地域特性を演出できる市内の歴史的建造物や文化施設等のユニークベニューについて、スペースシェア事業者(株式会社スペースマーケット)のサイト上に掲載し、施設の利用促進を図った。
- 地域体験CtoCマッチング事業者であるTABICAと連携し、「千葉あそび」の企画コンサルティング、新たなホスト、企画の掘り起しをはじめ、地域体験予約サイトとの連携により域外からの観光客の集客を図った。
導入後の状況 (取組の効果)
- 「千葉市MICE施設まとめサイト」を作成し、施設紹介に取組み利用促進を図った。
- 当初想定していたMICE誘致につながる利用はなかったものの、写真撮影や女子会など24件(2017年3月~2018年3月)の利用があり、施設の有効活用が図られた。
- 事業者と連携し、「千葉あそび」ホストの育成及び集客促進のためのプラン造成を実施した。地域体験予約サイトに「千葉あそび」タイアップ特設ページを開設し、7プラン(5主催者)を掲載。
取組のポイント
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- 市内の歴史的建造物等のユニークベニューの活用が、MICE誘致に効果を発揮すると考えられることから、株式会社スペースマーケットと連携し、Webサイト上で施設所有者と利用希望者のマッチングを行い、ユニークベニューの利用促進を図った。
- 市が実施する「千葉あそび」主催者説明会・反省会において、着地型観光サービス「TABICA」(株式会社ガイアックス)の運営担当者が事業について説明を行い、主催者へのシェアリングエコノミーに関する理解を深めた。
- 民間事業者と市職員が計画的に現地主催者を訪問し、体験型観光プランの品質向上及び造成を図った。
その他
- 2017年12月より、国家戦略特区制度を活用した特区民泊の事業をスタート。特区民泊施設開設に必要となる経費(消防設備、衛生設備など)について、補助制度(2017~2019年度の3年間)を創設し、サービス提供者の掘り起しを図った。
- シェアサイクル導入に係る課題や有効性を検証するため、2018年3月から民間事業者と共同で実証実験を実施。約1年半にわたる実証実験の結果、都市部におけるシェアサイクルの有用性を得られたため、本格実施を決定。
残された課題、継続取組事項
- 行政財産使用許可等の関係で、プラットフォーム上にて予約・決済が完結できないなどの課題が見られた。民間事業者と連携したシェアリングエコノミー活用事業の効果を検証し、公の施設としての位置づけなど、G to Cにおける課題、C to Cにおける行政の関与とその必要性について整理する必要がある(導入した2つの取組みについては、2017年度を以って実証を終了)。
連絡先
千葉市
国家戦略特区推進課
竹野 昭太
tokku.POF@city.chiba.lg.jp
043-245-5368
シェアリングエコノミー活用の取り組み②
概要
【観光振興】
東京2020大会を契機に、オール千葉市で迎えるおもてなしの一つとして、シェアリングエコノミーを活用したホームシェアやガイドサービス提供による観光需要への対応、多様な分野でのシェアリングエコノミーの活用促進を図る。
取組主体:千葉市
導入前の状況 (課題)
- 東京2020大会時に国内外から多数の来街者が訪れること、訪日外国人旅行客の宿泊施設における「民泊」の利用率が増加していることなどから、多様な宿泊需要への対応が求められている。東京2020大会を好機に、市民によるおもてなし機運を醸成し、市内における滞在時間や消費額を増加させ、経済波及効果を最大化すべく、先駆的なまちづくりに取り組む必要がある。
- 本市の都市機能を維持していくためには、限りある様々な資源及びスキルを有効活用し、これまでの「公助」からシェアリングエコノミー等を活用した新たな「共助」の仕組みを構築する必要がある。
- シェアリングエコノミーの認知度が低いため、サービス提供者とサービス利用者双方のシェアリングエコノミー市場への参入が進んでおらず、また、シェアリングエコノミーを活用するにあたり、その安全性や信頼性に対する不安が依然としてあることから、シェアリングエコノミーに関する普及・啓発が求められている。
課題に対する取組
- 東京2020大会に向け、ホームシェアとガイドサービスを提供するため、説明会や研修会を開催し、サービス提供者を発掘・育成し、実践する。
- 地域共助の促進を図るため、シンポジウムやワークショップを通じてシェアリングエコノミーの周知啓発を行い、市民等が保有する資産・スキル等を活かした多様な分野でのシェアリングエコノミーの活用を市民等と共に検討し、実践する。
- 本取組を通じ、将来的に本取組を牽引するサービス提供者の集合体(ホストコミュニティ)を設立し、持続的発展を目指す。
導入後の状況 (取組の効果)
- 当該取組のキックオフイベントとして開催したシンポジウムには、市民をはじめとした多くの方が集い、内閣官房や市長による講演、有識者を交えたパネルディスカッションを実施した。参加者からは「シェアを活用したまちづくりに積極的に参加していきたい」などの意見をいただき、東京2020大会に向けた機運醸成やその先のレガシー創出の足掛かりとなった。
- 説明会、研修会、ワークショップにも多くの方に参加いただき、本取組への市民の興味・関心の高さを伺うことができた。参加者がホームシェア、ガイドなどのシェアリングエコノミーに対する理解を深めるとともに、自らが地域の課題に対して何ができるのかを積極的に検討する契機となった。
- 2019年9月にAirbnbと連携し実施したイベントホームステイでは13名のホストが自宅を提供し、延べ51人泊の受入れ実績を得た。
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 市政だよりやSNSによる広報のほか、市内大学やボランティア関連機関などへの積極的な周知。
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- ホームシェアやガイドに関する説明会、研修会を開催。説明会では実際に活動しているホームシェアホスト、ガイドをゲストに招いた講演を実施。プログラムに参加者同士の交流会も設け、その後のコミュニティ形成を企図。
- シェアリングエコノミーの理解・普及促進のためのシンポジウム、ワークショップの開催。シンポジウムでは内閣官房による講演のほか、ホームシェア、ガイドプラットフォーマーや地域でのローカルシェア実践者を交えた多角的なディスカッションも実施。
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- Airbnbと連携し、Airbnbへの掲載やゲストとのメッセージングを代行する等のホストサポートを実施。
広域連携のための取組
- 市原市等の周辺自治体の持つ人材、多様な地域資源も本取組で目指す将来像を実現する重要な資源と捉え、周辺自治体に対しても事業を周知し、説明会、研修会等への参加を促す。
残された課題、継続取組事項
- ホームシェアやガイドに関する説明会、研修会を継続的に開催するとともに、東京2020大会を想定し、プレ大会や市内で実施する大規模イベント期間において、ホームシェア・ガイド等を円滑に提供できる体制を整備し、実践(2019年度9月、12月及び1月にイベントホームステイを実施)。
- 引き続き、シンポジウムやワークショップを通じてシェアリングエコノミーの周知啓発を行い、多様な分野でのシェアリングエコノミーの活用を市民等と共に検討するとともに、シェアリングエコノミーを活用した地域課題解決手法の実践を図る。
- ホストが活動する過程で顕在化してくる課題や成功体験を共有できるホスト同士のコミュニティ(ホストコミュニティ)設立を促進。
連絡先
千葉市
国家戦略特区推進課
竹野 昭太
tokku.POF@city.chiba.lg.jp
043-245-5368
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