南房総市
基本情報
自治体名:千葉県南房総市
都道府県:千葉県
自治体規模:市
自治体HP:http://www.city.minamiboso.chiba.jp
シェアリングエコノミー活用の取り組み
概要
【就業機会の創出】
地域内フリーランスを育成することにより、数年の事業を通じて、安定的かつ継続的に報酬を得られる市民を創出するとともに、二拠点居住者を地域に誘引。
取組主体:南房総市
導入前の状況 (課題)
- 主要産業が農業・漁業であり、子育て世代が柔軟に働ける選択肢が少ない。
- また、県内一世帯収入が少ないという課題があった。
- 都心とのアクセスが良く(車で約1時間半)、二拠点居住者や、移住者が増加傾向。
- 一方、それらの人材が働ける選択肢が少ない。
課題に対する取組
- 2015年から、スキルシェアのクラウドソーシングについての認知セミナーを実施中。→その上で希望者には、初級・中級の実践講座などを16回提供。
- 地域内フリーランスや受講卒業生を講師・リーダーとして育成し、講座開催中からチームを構成し仕事を受注。
- 2019年は、希望者6名に対して記事製作に関する研修を59回提供。委託事業者は事業終了後に市内にサテライトオフィスを開設予定であり、受講生はそこで働くか他の仕事をするかを自由に選択できる。
導入後の状況 (取組の効果)
- 実践講座の受講生の9割以上が期待以上だったと回答。
- 講座終了後も7割以上が仕事を継続。
- 1年目、2年目と継続することで、報酬金額が前年比の10倍以上を達成。経験値が上がるほど報酬も上げられている。
- チーム構成は、「ガッツリタイプ」と「コツコツタイプ」とに分かれながらも、互いに教え合いチーム自走している状態。
- 2年目の受講生チーム8名の合計報酬は230万円(8ヶ月間)。
- サーフィンや自然暮らしを楽しみながら仕事をしたいという都心在住者を地域に誘引。
- 受講卒業生のチーム「南房総ex-press-みなぷれ-」が発足。地域の情報を発信しながら市内企業からの受注も。
- 「南房総ex-press-みなぷれ-」は市からの記事作成の受注も増加。
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 千葉県南房総市の広報誌での告知や、地元新聞での掲載
- 千葉県内の登録者への告知メルマガ
- 地域内のインフルエンサーとなる主婦からの戦略的な口コミやSNS拡散
- 子育て世代が日常を過ごす場所でのチラシ配り
- 昨年度の参加者への声掛け
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- 上記の広報方法を活用し、知ってもらうきっかけづくりをした上でさらに、体験者の話を聞ける説明会を開催
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- フォローアップを主目的に、講座とは別日にもやもや解消会を設置しフォローを行う。
サービスの安全・安心を確保するための取組
- 地域住民が安心してスキルシェアのサービスで仕事ができるように、オンラインツールで24時間のサポート体制を提供
- シェアリングエコノミーの認証マークを取得している事業者(ランサーズ)との提携
補完・連携した既存の公共サービスの内容
- 地域内の託児ボランティア団体へサポートを依頼
広域連携のための取組
- 千葉県内の受講生も参加できるようにし、市外在住者の視点を取り入れた情報発信を行う。
残された課題、継続取組事項
- 地域のチームで安定的に報酬を獲得できる自走の仕組みを確立できた。今後は、これらの体制を強化しながらも移住者や子育て世代が収入を得やすい環境を創り、市民が収入を得る力を強めていくことで経済活性化・人口増加を図る。そのためには更に地域内での広報を続け、一人でも多くの住民へ新しい働き方を伝えていく事を目指していく。
連絡先
南房総市
商工観光部商工課
飯髙 逸光
shoko@city.minamiboso.lg.jp
0470-33-1092