シェアリングシティ実態調査(2023年3月版)を公開しました
シェアリングエコノミー協会ならびにシェアリングシティ推進協議会では、官民を挙げてシェアリングエコノミーサービスを活用し、地域課題解決に取り組む都市をシェアリングシティとして推進してきました。
この度、共助のビジネスモデルや地域におけるシェアリングエコノミーの効果的な導入方策を具体的に検討するにあたり、政府と連携し、地方自治体の実情や潜在的なニーズを図る目的で「シェアリングシティ実態調査」を実施しました。
こちらの実態調査は、2022年6月8日に閣議決定され、政府から公表された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」に基づき、地方自治体の実情や潜在的なニーズを図る目的で実施しました。
シェアリングシティ推進協議会自治体会員への調査をもとに、シェアリングエコノミーの活用実態および、また活用するにあたっての理由や課題点、地域課題へのシェアリングエコノミー活用のニーズをまとめたものになります。
シェアリングシティ実態調査(2023年3月版)
PDF版56ページになっております。下記のページよりご覧ください。
https://sharing-economy.jp/ja/wp-content/uploads/2023/04/sharingcity_survey202303.pdf
シェアリングシティ実態調査サマリー
シェアリングエコノミー活用実態 サマリー
- 行政計画内に「シェアリングエコノミーの推進」の記載の有無、「シェアリングエコノミーの推進」の担当者の有無と、シェアリングエコノミー活用度合いとの相関があることがわかった。
- 活用できていない原因は「情報の有無」と「市民への浸透」「活用方法の理解度」などが明確になり、シェアリングエコノミー活用ハンドブックの認知度向上とアップデートが、シェアリングエコノミーを活用した共助のビジネスモデル構築の重要な要素であることがわかった。
地域課題ごとの興味分野 サマリー
- 地域課題へのシェアリングエコノミー活用は「関係人口」「観光」「働き方」「モビリティ」など地域経済の維持・発展に関わる分野へのニーズが高いことがわかった。
- 特に「観光」分野では「場所」「交通」「人」「体験コンテンツ」といった様々な要素への関心が分散する結果になり、これら多くの要素を複合的に解決することが必要であることがわかった。
シェアリングシティ実態調査概要
- 主催:一般社団法人シェアリングエコノミー協会、シェアリングシティ推進協議会
- 調査期間:2023年2月15日〜3月15日
- 調査対象:シェアリングシティ推進協議会 自治体会員 104自治体
- 調査方法:オンライン上での回答フォーム(Googleフォーム)およびメール送付
- 回答自治体:56自治体
シェアリングシティ実態調査実施の経緯および今後の取り組み
シェアリングシティ実態調査実施の経緯
全国の地域課題を共助の力で解決し、課題をビジネスチャンスに変えるという目的のもと、シェアリングシティ推進協議会には104の自治体が入会され(2022年3月調査開始時点)、ワーキンググループを立ち上げ、課題に対する官民連携のソリューションを検討しています。
より多くの事例創出のために、2023年3月には地方自治体の方を対象に「シェアリングエコノミー活用ハンドブック」として取りまとめを行い、2022年5月より2023年2月まで、課題ごとの解決策の認知向上および事例創出を目的として「シェアリングシティカレッジ」を開催しました。
- シェアリングエコノミー活用ハンドブックについて:https://sharing-economy.jp/ja/news/20220331
- シェアリングシティカレッジについて: https://sharing-economy.jp/ja/report/sharingcitycolleage
本調査では、さらなる事例創出を目指し、地方自治体の実情や潜在的なニーズを図る目的で実施しました。
今後の取り組み
本調査結果に加え、シェアリングエコノミーを活用している自治体へのヒアリングなどにより、地方公共団体の実情・ニーズ踏まえた上で、政府やシェアリングシティ推進協議会加入自治体、シェアリングエコノミー協会加入法人会員と連携し、共助のビジネスモデルや地域におけるシェアリングエコノミーの効果的な導入方策を具体的に検討していきます。
具体的には、協議会が2022年3月に発行した「シェアリングエコノミー活用ハンドブック」や、協会加入会員と連携した全国での優良な活用事例をデータベース化するとともに、政府とも連携しデジタル田園都市国家構想交付金の活用によるシェアリングエコノミー導入モデルを地方公共団体向けに提案すること等により、共助のビジネスモデルや地域におけるシェアリングエコノミーの効果的な活用を推進していきます。
地方自治体だけでなく、地方自治体と連携した事業展開を希望する事業者の方にも、参考になれば幸いです。
シェアリングエコノミーの活用した地域課題の解決に関心をお持ちの地方自治体の方は、是非シェアリングシティ推進協議会に入会いただければと思います(入会金、参加費は一切かかりません)。
※シェアリングシティ推進協議会についてはこちらをご覧ください。