ライドシェアに係る議論の動向に対する当協会の見解

観光地や都市部におけるタクシーの供給不足が課題となる中、2023年11月6日と11月13日に内閣府で規制改革推進会議「 地域産業活性化ワーキング・グループ」が開催され、自家用車を活用した旅客運送のあり方について議論が行われました。

 

第2回会合では、有志の委員から、以下を要旨とする提言が出されました。

  • 短期的な対策として、道路運送法第78条第2号(自家用有償旅客運送)の拡大や、同条第3号を活用した、都市部や観光地における新たな事業者が参入できる制度の創設、二種免許の緩和等について、年内目途に具体的な方針を決定すべき。
  • 第二のステップとして、来年を目途に、ライドシェア事業を新たに位置づける法律の制定を検討すべき。その際には、徹底的な安全対策、利用者起点のルール設計、幅広い担い手の創出、事業者の新規参入の促進、ドライバーの就業環境整備が重要である。
  • 上記対応と同時に、タクシーの規制改革も必要である。

 

シェアリングエコノミー協会としては、有志委員による上記の提言に賛同します。

観光地や都市部で発生している移動手段不足の早期是正に向けた、現行法令の柔軟な解釈による短期的な手当てだけでなく、人口減少・高齢化とタクシー事業の硬直性に起因する構造的な課題に対応するための新たな規制枠組みの創設についても検討していく必要があると考えます。

年内に予定されている規制改革推進会議のとりまとめでは、この提言に沿った検討の方向性が示されることを期待しています。

なお、当協会では、現在、ライドシェアを含むモビリティシェアリング全般について制度課題と提言の検討を進めており、随時公開していく予定です。

以上