【開催レポート】  シェアリングシティカレッジ第3回 〜シェアリングエコノミーを活用した共助の仕組みによる災害支援〜

【開催レポート】 シェアリングシティカレッジ第3回 〜シェアリングエコノミーを活用した共助の仕組みによる災害支援〜

2022年7月20日に「シェアリングシティカレッジ 第3回」を開催しました。

今回のテーマは、「シェアリングエコノミーを活用した共助の仕組みによる災害支援でした。

大規模な自然災害が毎年発生し、日本各地で甚大な被害が生じる中、行政・NPO・ボランティアなど、様々な団体・個人が被災地の復旧・復興支援にあたっていますが、支援の担い手は依然として不足しています。

他方、シェアリングエコノミーが普及し始め、災害発生時においても、新しい災害支援のあり方として活用が期待されています。

シェアリングエコノミーの共助の仕組みを活用した災害支援について学んでいきました

開催概要

  • 日時:7月20日(水) 15:00〜16:30
  • 登壇者、登壇内容:
    •  基調講演
      • 特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)事務局長 明城徹也氏
    • パネルディスカッション
      • 西尾レントオール株式会社 事業企画担当部長 西垣内渉氏
      • 株式会社シンクロ・フード モビマルグループマネージャー 緒方謙一氏
      • 株式会社INFORICH 取締役副社長 児玉知浩氏
      • 長野県 危機管理防災課 課長補佐兼防災係長   馬場浩司氏
      • 当協会 地域共生事業部長(シェアリングシティ推進協議会事務局長) 鏡晋吾

第1部:基調講演

第1部として、特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)事務局長 明城徹也さんより基調講演をいただきました。

JVOADは災害支援のコーディネーションを行うために2016年に設立されたNPO法人になります。

こちらの図は災害支援を行う際に重要なキーワードになっている三者連携の図です。

行政、社会福祉協議会(災害ボランティアセンター)、NPO・企業の三者の中で、3つ目のNPO・企業の受け入れ調整する「災害中間支援組織」がなくて苦労した中で、そこを担うのがJVOADになります。

こちらの図は災害支援分野を14の項目に分けたものになります。

避難生活を支える部分と、生活再建を支える分野に分けてとらえています。

行政だけで対応しきれない分野を補完していくことになります。

そこで地域で対応力を高めることが必要であるとのことです。

第2部パネルディスカッション

第2部として以下のメンバーにてパネルディスカッションを行いました。

  • 西尾レントオール株式会社 事業企画担当部長 西垣内渉氏
  • 株式会社シンクロ・フード モビマルグループマネージャー 緒方謙一氏
  • 株式会社INFORICH 取締役副社長 児玉知浩氏
  • 長野県 危機管理防災課 課長補佐兼防災係長   馬場浩司氏
  • 当協会 地域共生事業部長(シェアリングシティ推進協議会事務局長) 鏡晋吾

建設重機等のレンタルをしている西尾レントオール西垣内渉さんからは、自治体連携の取り組みについての紹介がございました。

特に有事の際に備えて、平時からの対応の重要性をおっしゃられました。

モビマルという移動販売の事業をされている株式会社シンクロ・フードの緒方謙一さんからは、さまざまなソリューションを持っている事業者が一緒に自治体と連携している事例などを紹介いただきました。

携帯電話などの充電バッテリーのシェア事業をされている株式会社INFORICHの児玉知浩さんからは、災害時にはバッテリーを無料で開放する仕組みなどの取り組みを紹介いただきました。

最後に自治体の事例として、長野県 危機管理防災課の馬場浩司さんから、防災アプリなどの自治体の取り組みや、避難所のトイレ・キッチン・ベッド(TKB)の環境向上をし、「避難したくなる避難所」を目指す取り組みを紹介いただきました。

 

ディスカッションの一部をお伝えします。

ーー鏡:自治体と連携する上で大切にしていることをお聞かせください。

ーー児玉:平常時でも使えるインフラというのを大切にしています。

ーー緒方:平時では移動型マーケットということで、買い物弱者への対応や街の賑わい創出という点で自治体と連携していますが、有事の際に、どのタイミングでどのルートで行くのかというのを、平時から防災訓練というものを活用してトレーニングしています。

ーー馬場:防災訓練の参加率を上げるためには、ハードルを下げて楽しみながらできるような訓練をしたいと思っています。

ーー西垣内:協定を結んでいる自治体とは、防災訓練に参加することを協定書に必ず記載し、発電機等のデモンストレーションを行なっています。平時にしかできないこととして、楽しんで学ぶ、体験して学ぶという防災訓練を実施しました。

 

参考:西尾レントオール様がうめきた外庭SQUARE(大阪市北区)で開催した「防災のチカラ」の様子はこちら。

 

本カレッジの動画や資料等の詳細は会員専用ページからご覧いただけます。

 

次回は8月24日(水)に「シェアリングエコノミーで地域の関係人口を増やす」をテーマに開催します。

ぜひこちらもご参加のほどお待ちしております。

シェアリングシティカレッジ第4回の詳細はこちら