Meetup Vol.12 開催レポート「企業のシェアリングエコノミー戦略 – サービス開発、業務提携、資本提携戦略のすべて」

シェアリングエコノミー協会のMeetup Vol.12を8月8日(木)に、Nagatacho GRID にて開催しました。

企業のシェアリングエコノミー戦略の最前線についても紹介していくイベントになりました。
今回のMeetupは200名以上参加で過去最大規模になりました。

*登壇者

●Session① 「サービス開発」
1)上田祐司 (株式会社ガイアックス 代表執行役)
2)深見 剛彦 氏(ヤマハ発動機株式会社 新ビジネス推進部 主事)

上田氏からは、日本型シェアリングエコノミーとして「大企業が参入する事例が多いと言われている」とコメント。

2018年3月、ヤマハの月額制のバイクレンタルサービス「月極ライダー」立ち上げに当たり、国土交通省に何度も足を運んだエピソードや、シェアエコに精通するガイアックス含め3社と連携していることなどをお話し頂きました。

また、月極ライダーでは、他社メーカーの取り扱いOKにするなど、バイク市場全体の伸びを大事にする考え方、戦略などを紹介頂きました。

●Session② 「業務提携」
1)天沼 聰(株式会社エアークローゼット 代表取締役社長 兼 CEO)
2)月森 正憲氏( 株式会社寺田倉庫 専務執行役員 MINIKURA担当)

月額制ファッションレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」の新規立ち上げ時に、収納サービス「minikura」を運営する寺田倉庫と提携した時の話をして頂いたセッションです。

天沼氏は業務提携の成功をこう語られました。

「お互いに形を作る上で、委託ではなく、専用チームを作って一緒にサービスを作り、サービス開始後のお客様の声も共有して一緒に作っていくのが大事。同時にコミュニケーションを取れるように頑張った。トップ同士で必ずやろうと方向性を握った上で、現場でもポジティブにHOWを進める協業できたことが良かった。」

対して、月森氏も「寺田倉庫も下請けから脱却したくて、一緒にやるならスピード感のあるベンチャーと一緒に動きたかった。」

両社が業務提携する上で、パートナーシップを大事にする姿勢が分かるセッションでした。

●Session③ 「資本業務提携」
1)重松 大輔 (株式会社スペースマーケット 代表取締役CEO)
2)池沢 聡氏( 東京地下鉄株式会社 東京地下鉄株式会社 経営企画本部 企業価値創造部 課長)

会議室などのスペースシェアの「スペースマーケット」と、1日当たり758万人が利用(2018年度)する東京地下鉄株式会社との事業提携の事例を語りました。

鉄道事業の収入に92.5%依存していて、収益源の分散化をしたい東京地下鉄と、スペース市場の供給サイドを増やしたいスペースマーケットの利害関係が一致しての今回の提携。

提携後の2019年4月には、千代田線駅高架下の遊休地に「むすべやメトロ綾瀬」というレンタルスペースを作ったところ、近隣の方の同窓会などに使われるようになったとのこと。

東京地下鉄が保有する「つりかわ」をスペース内にぶら下げるアイデアなどで、メディアに取り上げられることも成功。

大企業のだけが持つ特別な資産が、「ベンチャー視点では凄い資産になる」などコラボの意義が分かるセッションでした。

まとめ
今回の3つの話では既存企業×ベンチャー(シェア企業)が新規事業の立ち上げに当たり、どんなハードルがあり、それをどう解決していったかが伝わるセッションになりました。

・「勢いで進める」という担当者の意思が重要ということ。
・いろんなところの意思決定に回すと進められないリスクがあるので、一部の人で進めることもあること。
・大企業側も新規事業を創出したいため、ベンチャー側の提案を受け入れる姿勢があること。

など、大企業とのコラボに強い日本型シェアリングエコノミー事例が分かる時間になりました。

シェアリングエコノミー協会 新幹事の紹介

・akippa株式会社 代表取締役社長CEO 金谷 元気 氏
・ストリートアカデミー株式会社 代表取締役CEO 藤本 崇 氏
・株式会社 DeNA SOMPO Mobility
・株式会社ビザスク 代表取締役社長CEO 端羽 英子 氏
・ラクサス・テクノロジーズ株式会社 代表取締役社長 児玉 昇司 氏

内閣官房からの挨拶

内閣官房IT総合戦略室 シェアリングエコノミー促進室 参事官 田邊 光男さん

年1回の業界最大イベント「シェアサミット2019」 11月11日のご案内

協会のシェアサミット責任者である積田よりシェアサミット2019の案内をいたしました。
今年のテーマは「Co-Economy~共創と共助で創るこれからの日本」です。

政府、自治体、企業、シェア事業者、個人が手を取り合い、セクターの枠を超えて“共創と共助”による新しい経済・社会「Co-Economy」を実現し、日本が直面するあらゆる課題を突破する共創・共助による新しい経済を皆で考える1日です。

2019年8月までは早割の53%OFFがありますので、是非お早めにお申し込みください。↓
シェアサミット超早割チケット (8月まで/限定50枚) 7,000円

懇親会の様子

Meetup過去最大規模のイベントの懇親会、熱気に包まれ、新しいつながりが生まれる懇親会になりました。

お食事は、シェア会員である食のプラットフォームGreem Diningさんにご提供いただきました。

 

名刺交換エリアも大盛り上がり。

最後は、協会名物の代表理事である重松による一本締めで閉幕。
皆様、ご参加ありがとうございました。