【Share! Summit登壇者インタビュー】世界が注目するシェアリングシティ・アムステルダムを語る

【Share! Summit登壇者インタビュー】世界が注目するシェアリングシティ・アムステルダムを語る

日本初のシェアリングエコノミーに関するカンファレンス「Share! Summit シェア経済サミット」には、海外からのキーパーソンがキーノートスピーカーとして来日登壇します。いよいよ11月25日(金)に開催が迫ったシェア経済サミットについて、登壇者のご紹介をします。

今回はオランダ人ゲストでshareNLの共同創設者、ハーマン・ファン・スプランとピーター・ファン・デ・グリンのインタビューです。2人はshareNLでの活動を通して、”シェアリングシティ・アムステルダム”構想実現に貢献しました。現在も、シェアリングエコノミーによって、アムステルダムが抱える都市課題の解消を目指しています。

彼らの活動状況、目指すべき都市の姿、日本での初登壇に向けての意気込みなどを聞きました。

自治体と連携、全市民のシェアリングエコノミー利用を促進

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shareNLスタッフ。後列中央がピーター、右隣がハーマン(出展:shareNL)

シェアリングシティ・アムステルダムでは、どんな取り組みをしていますか?

ハーマン:私たちshareNLは、多くのアムステルダム市民がシェアリングエコノミーによって豊かな生活が送れるよう、自治体と協力して低所得者層や高齢者の方々に「Stadspas」というシティーパスを発行しています。このシティーパスがあれば、文化イベントやスポーツ施設、公共交通機関などのシェアリングサービスが割引価格で利用することができます。Stadpassはシェアリングエコノミーの普及に寄与しています。市民にとっても、シェアリングサービスを利用することで、暮らしにかかる費用の節約ができるからです。

アムステルダム市では、異なる行政区間で自動車やオフィススペースのシェアをしています。自治体が率先してシェアを推進しているので、市民や企業にシェアな活動が浸透していくのも時間の問題です。

スキポール空港(オランダ最大の国際空港)とも、シェアリングエコノミー普及に向けた連携をしています。道路や鉄道の交通渋滞を防ぐため、スキポール空港ではライドシェア(自動車の相乗り)利用を促しています。スキポール空港のCEOは「スキポールを空港版Airbnbにしたい」と発言していて、シェアリングエコノミーの利用者増に向けた取り組みに積極的な姿勢を見せています。

これらに加えて、オランダでの都市間学習の振興を目指し、shareNLでは「シェアリングシティプラットフォーム」を設立しました。アムステルダムと連携後、ハーグ、ロッテルダム、ユトレヒト、アイントホーフェン、ハールレム、ナイメーヘンなどの都市とも連携しました。

シェアリングシティ・アムステルダムの実現に向けて難しかったことは?

ハーマン:何と言っても、最初は市民の「シェアリングエコノミーに関する知識の欠如」が最大の障害でした。ですから、おもに負債を抱えていたり財政難に直面していたりする人々向けに、実用的なワークショップを何度も開催しました。厳しい状況の中で生活している人は、数年後の将来に不安を抱えていることでしょう。そういう人たちこそ、自動車を借りたりモノを借りたり、作り過ぎて余った料理などを低価格で提供してもらえるシェアリングエコノミーのサービスを知ってほしいのです。

企業や政府、その他組織などが取り組むシェアリングエコノミーを通して、社会的課題の解決に努めることは大きな挑戦です。これからも企業や政府、その他組織などとのコラボレーションを進めながら、私たちは社会の再構築を目指していきます。

健全な生活基盤を提供し、社会を再構築していきたい

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2030年のアムステルダムは、どんなシェアリングシティにしたいですか?

ピーター:21世紀の繁栄、市民の健康を保持しながら、すべての市民が幸せを感じられる都市にしたいです。市民に健全な生活基盤を提供するとともに、世界に誇れるサービスの創出を目指しています。暮らしに必要なモノなどの製品やサービスを、すべての市民が利用できるようにしたいですね。そんなまちづくりに貢献していければと願っています。

私たちshareNLのミッションである「社会を再構築する」ことにも繋がります。

シェアリングシティを目指す日本の都市へのアドバイスをください。

ピーター:どこから取り組むべきか、現状の課題を明確にする必要があります。都市が本当に必要としているシェアリングエコノミーなのか?それを導入し、普及させることで本当に課題が解決されるのか? シェアリングシティを目指すにあたって、まずはスタートラインが肝心です。

いよいよ日本で初登壇されますが、楽しみにしていることはありますか?

ピーター:いろいろな人たちとお互いに学び合える場を持てることを期待しています。世界は国や地域によって、それぞれ異なる特徴があり、同時に共通点もあります。世界の都市や地域を知ることは、「お互いを高め合い、強くする」ものだと考えています。だからこそ、初めて日本を訪問すること、シェア経済サミットで登壇することに、とても興奮しています。


協力: Impact Hub:Credit by Catalina Iorga

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▼Share! Summit シェア経済サミット 公式サイト
https://summit.sharing-economy.jp/