喜多方市

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基本情報

自治体名:福島県喜多方市
都道府県:福島県
自治体規模:市
自治体HP:https://www.city.kitakata.fukushima.jp

シェアリングエコノミー活用の取り組み

概要

【需給ひっ迫の解消】

駐車場シェアリングサービスと連携し、「日中線のしだれ桜」の花見シーズンの渋滞緩和・駐車場不足解消に取り組む他、遊休地の収益化にも成功。地域資源の新たな活用方法を見出す。

取組主体:喜多方市、軒先株式会社

導入前の状況 (課題)

  • 「全国お花見1000景・東北の人気お花見スポットランキング1位」の日中線記念歩行者道しだれ桜を市内に抱える喜多方市。例年30万人を超える県内外からの来場者に対して慢性的な駐車場不足が課題。
  • コインパーキングは駅前1か所のみのため、花見シーズンは長蛇の列。また、駐車場を探す車両や違法駐車で市内交通が混乱。
  • 期間限定の駐車ニーズのピークに対する増設は難しい状況。
  • 一方、使われていない未利用スペースが多数あり、需給のミスマッチが存在。

課題に対する取組

参考:全体図
  • 喜多方市と軒先パーキングが連携し、駐車スペースを開拓。
  • 市の広報誌にて取組の紹介と駐車場貸主の募集告知を各戸約12,000枚配布。市役所にて市民向け説明会と個別相談会を実施。
  • 地元商工会と連携し、土日祭日の従業員用駐車場、店舗休業日のお客様用駐車場を活用。
  • 結果、徒歩圏内に182台の駐車場を確保

導入後の状況 (取組の効果)

県外からの利用者が約70%
50~60代の中高年層がICTを使った予約制駐車場を積極利用
  • これまで収益性ゼロだった未利用スペースを、登録するだけで売上19.4万円を達成。未利用スペースの価値化に成功
  • 渋滞、騒音、ゴミ問題など、地元住人にとって景観以外メリットが無かった花見イベントが収益化。地域住民も積極参加するイベントに変化
  • 認知度が高まったこと、観光協会SNSでの告知などから、2017年より売上46万円と倍増
  • 開花ピーク時の土曜日は予約率100%を達成。日曜日は予約率98.9%。

取組のポイント

サービスの認知度向上のための取組

  • 予約制駐車場シェアサービス「軒先パーキング」を運営する軒先株式会社と提携し、市の広報誌にて取組の紹介と駐車場貸主の募集告知を各戸約12,000枚配布。今回の取組が地元テレビや新聞で取り上げられるなど、認知拡大に寄与。
  • 軒先社において、しだれ桜専用Webページを用意。またSNSで紹介いただき東北地域以外の利用者への認知拡大に寄与。

サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組

  • 駐車場貸主の募集告知を各戸約12,000枚配布し、市役所にて市民向け説明会+個別相談会を実施
  • 観光交流課窓口での申込み受付も実施。
  • 地元商工会への働きかけ並びに軒先社との橋渡しも行うなど、駐車スペースを提供するホストの開拓を支援

サービスの安全・安心を確保するための取組

  • 軒先パーキング利用者は対物保険に入っていることが条件のため、車両事故については問題ないが、それ以外の事故にそなえ、実験的に損害保険ジャパン日本興亜株式会社が保険を用意し、加入。結果、保険が使われる事態には至らず。

法律や条例との整合性を確保するための取組

  • 取組開始時において既存法の適用について国土交通省・地方運輸局に相談と確認。また、産業競争力強化法(経済産業省)に基づくグレーゾーン解消制度の成果に基づき事業を運営。

残された課題、継続取組事項

  • まだ認知度が低く、稼働率をもっと上げる必要がある( 1日最大33台の予約)。
  • ラーメン・酒造など、他イベントへの展開活用を検討。
  • 予約率の向上は大変喜ばしいことだが、反面「満車になってしまう=予約できない人がいる」ということが言えるので、今後はより多くの駐車スペースの獲得が必要。

連絡先

軒先株式会社
事業開発部
菅原 太
sugahara@nokisaki.com
03-6869-3033

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