伊達市
基本情報
自治体名:福島県伊達市
都道府県:福島県
自治体規模:市
自治体HP:https://www.city.fukushima-date.lg.jp
シェアリングエコノミー活用の取り組み
概要
【地域の足の確保】
「共助社会構築推進事業」の一環として、送迎マッチングサービスの導入により、住民同士の相互助け合いによる送迎を効率化し、地域住民の移動手段の確保に向けた取組。
取組主体:伊達市
導入前の状況 (課題)
- 過去10年で人口減(-10%)、高齢化(+10%)に歯止めがかからず。
- 月舘町糠田地域(人口595人、高齢化率38.8%)の住民アンケートの結果、運転の不安や送迎を頼むことへの躊躇から、約40%が通院買物などの移動を制限している実態が明らかに。
- 現在の交通に不安は無い方においても、将来に不安を抱える者が62%に上ることが判明。
課題に対する取組
- 既存の「共助社会構築推進事業」の枠組みの中で、「移動の共助」と位置づけて推進
- 送迎を担当する住民有志と送迎依頼者をマッチングするサービスを導入。
(オンデマンド交通サービス:富士通株式会社製) - システムによる送迎担当者の空き時間や位置情報を元にしたマッチングにより、既存リソースの活用最大化を図る。
導入後の状況 (取組の効果)
<今年度実績(2019年12月時点)>
- 利用登録者20名、ドライバー登録者4名
<期待する効果>
- 既存交通手段(電車、バス、デマンド交通)への橋渡し役としての役割を期待。
- 交通事業者、自治体が運営する既存交通手段(バス、デマンド交通等)で補えない需要を、助け合い送迎で補えるため、自治体の費用負担抑制とサービス維持・向上の両立を期待。
- 住民が買物や病院に行きやすくなることにより、地域活性化、住民健康促進。
- 既存交通手段の利用活性化にも寄与し、WinWinの関係を構築。
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 広報誌や回覧板でサービスを告知。高齢者を前提に、分かりやすい絵や写真、大きな字での作成。
- 地域の既存健康促進イベントに参加し、説明会や試乗会を定期的に実施。
- 利用者登録いただいた方々へ利用者登録カードを配布。利用登録者の認知度向上と口コミでの認知度拡大を想定。
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- 運転手向け・オペレータ向け勉強会、仮の予約に基づき実際に送迎する「実務演習会」を開催。
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- 地域タクシー事業者と連携し、電話による受付センターを開設。地域の把握状況や方言への対応を考慮し、現地人材にて対応できる体制を構築。
- 自動音声による電話受付センター開設により、24時間365日で電話予約に対応できる体制を構築。
サービスの安全・安心を確保するための取組
- 運転手を地域住民の有志で募り、地域内の住民同士での送迎を実施。
- 運行管理者による運転手教育、運行監視。
- 保険会社と提携し、万一の事故に対応する上乗せ保険を適用。
法律や条例との整合性を確保するための取組
- 実証実験期間中は、運転手は無償での送迎を実施。今後、事業継続性の観点で、有償化が必要になった場合、自家用有償旅客運送制度に則り、関係者合意等の手続を取ることも想定。
補完・連携した既存の公共サービスの内容
- デマンド交通が運行していない土日等に運行することによる公共交通空白地帯の解消。
残された課題、継続取組事項
- 持続可能な取組とするための体制、事業モデルの検討を行う「検討会」を早期に立ち上げる。
- また、伊達市における既存の取組である「デマンド交通」「共助社会構築推進事業」「CCRC」と連携し、取組間での相乗効果創出を図る。
- 利用登録者電話ヒアリングを実施。
連絡先
伊達市
市長直轄総合政策課
小島
seisaku@city.fukushima-date.lg.jp
024-575-1142