市原市、他
基本情報
自治体名:千葉県市原市、他
都道府県:千葉県
自治体規模:市
シェアリングエコノミー活用の取り組み
概要
【防災】
「大災害が起きた時に被災地域の人々へ温かい食事をお届けする」ことを目的に、災害時に動けるフードトラックを組織化し、出動要請のあった被災地域へフードトラック事業者が駆けつける仕組みを構築。
取組主体:株式会社Mellow、災害時フード支援ネットワーク 「フードトラック駆けつけ隊」
導入前の状況 (課題)
- 東日本大震災の時に東京で複数社のフードトラック事業者から炊き出しなどのボランティアは出来ないかと相談を受けたが、事業者が不明確であるという問題や、交通網の管理を含めた行政側の受け入れ体制の問題から支援を実現することができなかった。
- 被災地、フードトラックとの連携手段がなく、受給バランスをスピーディかつ適切に判断することが困難だった。
課題に対する取組
- 提携フードトラック事業者約100社が賛同し、2019年9月1日、災害時に出動して炊き出しを行う「フードトラック駆けつけ隊」を発足。出動要請のあった被災地域へフードトラック事業者が駆けつける仕組みを構築した。
- ITツールを使用して短時間で効率的に被災地側の要望や状況を賛同事業者へ発信し、それに対する返答をもとに対応可能な事業者を整理して各地への派遣を可能に。
- 長期化する停電によって不便を強いられる被災地において、その場で調理、盛り付けをするフードトラックならではのあたたかい手作りの料理を提供することができた。
- ITツールにより、支援に参加した事業者間でタイムリーに情報交換をし、後続支援者への円滑な情報共有を実現。
導入後の状況 (取組の効果)
- 2019年9月9日に発生した台風15号において、千葉県の被災地域の行政と連携し、32店のフードトラック事業者の協力のもと、約4000食の無償提供を実施。
※9月12日(木)〜9月20日(金) 内計8日間
(市原市、館山市、南房総市、山武市)
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 市のSNS、MellowSNSでの告知
- 食事提供場所付近において、市の宣伝カーによる放送告知
- 小学校の連絡網による告知
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- 自衛隊の支援活動(物資支給や仮設入浴施設)と同じ場所で提供することにより、利用者の自然な導線を確保
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- 上記の取り組み
サービスの安全・安心を確保するための取組
- 「TLUNCH」提携フードトラック事業者は、保健所が定める衛生基準を満たしており、当社が安全担保のために定める書類を提携時に提出済みであることから、安全・安心な事業者であることを保証済み
補完・連携した既存の公共サービスの内容
- 市が定める避難所や物資支給場所(公民館や地域センター)での実施により、仮設入浴やブルーシートや水を目的に訪れた利用者への食事提供ができ、利便性と提供サービスの充実が実現した
その他
- 首都直下型地震が起こった場合、食糧不足は最大で3,400万食と言われている中、首都圏で震災が起きた場合の食料確保問題は大きな課題であり、これに対応するために災害が起きる前にどのようなことができるのか、事前にシュレーションをしておくことが重要
残された課題、継続取組事項
- 食事を提供するための材料調達や、ボランティアを継続するための資金調達について課題があり、企業や行政と連携していくことでフードトラック事業者が無理なくボランティアを続けることができる環境を整える方針
- 今後は行政やNPOなど自治体、または企業と連携していくことで、フードトラック事業者とMellowだけでは実現できない、企業の垣根を越えた防災時のネットワークを「災害時フード支援ネットワーク フードトラック駆けつけ隊」として構築してく
連絡先
株式会社Mellow
広報
小関 真裕美
koseki@mellow.jp
03-6268-9331