飛騨市
基本情報
自治体名:岐阜県飛騨市
都道府県:岐阜県
自治体規模:市
自治体HP:https://www.city.hida.gifu.jp/
シェアリングエコノミー活用の取り組み
概要
【需給ひっ迫の解消】
空きスペースを活用した【民泊】と住民が有するスキルのシェアによる、過疎高齢地域の交流人口の増加。
取組主体:飛騨市
導入前の状況 (課題)
- 人口100人、高齢化率50%の飛騨最北端の地域
- 人口減少と空き家の増加
- 訪れる観光客に対しての慢性的な宿泊施設と担い手の不足(9軒 → 2軒)
- 宿泊施設不足による交流人口の減少
↓
消えてしまいそうな故郷への不安の解消と、地域住民の新たな生きがいづくりを促進。
課題に対する取組
- 宿泊施設不足の解消と交流人口を増やすため、高齢者等の空きスペースを活用した【民泊】を推進。
- その他、夏に来るアユ釣り客約14,000人の新たな宿泊場所として【民泊】が活用できないかとの着想に至る。
- 民泊ホストの掘り起こしを、担当者と委託業者による1軒1軒へ顔を見せながら現場交渉を行い安心感を与える。
- ホスト側への民泊体験会を開催し、ゲストが自宅に入る抵抗感を緩和。
導入後の状況 (取組の効果)
- 4軒が民泊営業許可を取得。
- 7月に「宮川アユの体験会」とする川遊び、鮎釣り、魚の串打ちなどのスキルシェアと民泊をセットにした企画を実施。関東圏からのゲスト17名、内14名が民泊。地域から約20名の参加、この内4人が鮎釣りなどのスキルシェア、3人が郷土料理のシェア、1人がトマト農園視察を遂行させる。
- H30年 7名 → R1年 17名、交流人口が倍増。
- ゲストの人脈による特産品「宮川のアユ」の新規販路が拡大。
- 地域住民のエコノミーに対する前向きな感情の変化。
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 周知については、高齢者のため小さな文字は読まない傾向にあるため、出来る限り大きなフォントでチラシを作成し、事業する範囲の住宅全戸に配布(40軒)。
- 民泊モニター体験会を開催し、民泊に対する抵抗感を軽減。
- 地域に根付いたイベントに対してイベント民泊を開催し、深い交流をお互いに楽しんでもらう。
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- チラシや電話で周知するだけでなく、直接自宅に訪問し、現場での交渉にこだわった。
- 説明会を1回実施、ワークショップにより該当地域で何が資源としてあるのか意見を収集し全員で共有。
- 研修会を2回実施、民泊体験会でのおもてなしについて、意見を収集し全員で共有。
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- 中間支援組織を設置し、予約や受付などを代行することで、ホストの煩わしいと感じる業務を軽減する予定。
サービスの安全・安心を確保するための取組
- トラブル等に迅速に対応するため、飛騨警察署や飛驒市消防本部とホスト情報を共有。
法律や条例との整合性を確保するための取組
- 住宅宿泊事業とイベント民泊の取組前に、飛騨保健所へ相談と確認。
残された課題、継続取組事項
- 中間支援組織の設置について、地域住民を巻き込めていない。
- 民泊やスキルシェアに対しての適正な価格設定感の欠如。
- 地域ブランディング力の不足。
連絡先
飛騨市役所
観光課
山下 譲太
yamashita-jyouta@city.hida.lg.jp
0577-73-7463