別府市

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基本情報

自治体名:大分県別府市
都道府県:大分県
自治体規模:市
自治体HP:https://www.city.beppu.oita.jp

シェアリングエコノミー活用の取り組み

概要

【観光振興】

日本一の規模を誇る別府の温泉について、欧米豪の旅行客に向けた十分な情報提供と
個人旅行客の多様なニーズに対する受け入れ体制の構築のため、ガイドマッチングシェアリングサービスを活用。

取組主体:別府市・一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームB-biz LINK

導入前の状況 (課題)

  1. 欧米豪のFIT(海外個人旅行客)を連れて来れていない
    訪日客のメインは団体で、思うようにFITを呼び込めていないのが現状。どう手を打てばいいかわからない。
  2. FITの多様なニーズを捕らえられておらず、満足されられていない
    千差万別なFITニーズを把握するすべはなく、どう打ち手をとって良いのかがわからない。
  3. 2次交通やガイドなどの受け入れ体制が整っていない
    満足度を上げるガイドの受け皿や、観光スポットまで連れていける2次交通の解決手段がなく困っている。

課題に対する取組

  1. 欧米豪のFITに向けた温泉特化型情報サイト「ENJOYONSEN」を提供
    別府市のアイデンティティでもある「温泉」に完全特化し、エッジの効いたWebサイトを制作。
    ライターには地元住民や留学生を積極的に採用し、バラエティを出した。
  2. 「たび診断」を活用し、FITの多様なニーズを把握&パーソナライズされたプランを自動提案。
    「たび診断」でヒアリングしたニーズをもとに個人最適化されたプランを自動生成。外国人は自分だけのプランや自分に完全マッチしたプランを受け取れる仕組みに。
  3. Huber.社のガイドマッチングサービス「Tomodachi Guide」を活用した市民参加型のガイド提供
    地元の社会人や大学生、留学生を中心にガイド登録し、バラエティ豊かなガイドコミュニティを形成。市民の誰もが自由に参加できる環境を整備。

導入後の状況 (取組の効果)

  1. 「ENJOYONSENサイトの提供」
    外国人が興味を持ちそうなテーマをもとに特集記事を作成し、温泉へのより深い関心を醸成。公開当初から欧米豪を中心とした集客に成功し、早期に月間約5万のWebサイト訪問数を達成。また滞在時間も長く、関心を高めることにも成功。
  2. 「たび診断の活用」
    Webページを訪問した外国人の多くがたび診断に回答し、旅行前のニーズ情報を取得することに成功。その結果から、どのような点に興味関心があるのかを明確にし、ガイドから得られた定性情報もつなぎ合わせて、観光資源の発見につなげた。また、自動提案されたプランがきっかけで、来日につながったケースも発生。
  3. 「Tomodachi Guideサービスの活用」
    ローカルだからこそ提供できる体験と、フレンドリーな交流が高い満足度を生み、リピーターを増やすことに成功。

取組のポイント

サービスの認知度向上のための取組

  • Huber社が持つ独自ノウハウをもとに、デジタルマーケティングを中心に認知拡大。
  • また同時に、メディア向けPRも行い、ある記事がYahoo!トップニュースに2回取り上げられ大きなサイト流入数を獲得。

サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組

  • 現地にガイドコミュニティをつくり、定期的にミートアップ(ガイド交流会)などを開催。ガイド体験談を共有し合う中で、ガイド活性化に成功。

スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組

  • ガイド研修の一環として別府駅の観光案内所と連携し、オンラインに疎い外国人シニアをガイドする仕組みを確立。

サービスの安全・安心を確保するための取組

  • ペア(2人1組)でのガイドスタイルによって、万が一トラブルが発生した際にも不安なく対処できるようにし、初心者の心理障壁を大きく下げることで、誰でも気軽に参加できるようにした。また、2人でガイドを行うことでゲストのみでなく、ガイド同士の高い満足度も生み、アクティブ化につながった。

法律や条例との整合性を確保するための取組

  • サービス開始時において既存法の適用について国土交通省・観光庁に相談と確認。

補完・連携した既存の公共サービスの内容

別府駅の観光案内所

広域連携のための取組

  • 別府エリアのみでなく、周辺エリアのスポットなども記事に取り入れることで、エリア横断的に興味を持ってもらうきっかけを作った。

残された課題、継続取組事項

  • 2次交通の課題解決
    どんなに魅力を発信しても、移動手段にストレスがあると現地に足を運んでくれない。
    魅力的な観光コンテンツの造成や集客プロモーションの強化と同時に、受け入れ環境としての2次交通問題を解決しなければいけない。
  • 観光案内所の積極活用
    案内所はたび中の主な情報源だが、外国人がより望む情報やサービスを提供していきたい。

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関連情報

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