犬山市
基本情報
自治体名:愛知県犬山市
都道府県:愛知県
自治体規模:市
自治体HP:https://www.city.inuyama.aichi.jp
シェアリングエコノミー活用の取り組み①
概要
【需給ひっ迫の解消】
犬山城下町周辺などの観光客の駐車場不足や交通渋滞の解消、低未利用地の活用を図るため、駐車場シェアリングサービスを導入。
取組主体:犬山市、 (一社)犬山市観光協会
導入前の状況 (課題)
- まちなみの整備や企業と連携した効果的な周知等により、観光客が年々増加。犬山城の登閣者数はH30年に過去最高61万人超となった。
- 特に観光客の来訪が集中する観光ハイシーズン時には、城下町周辺を中心に交通渋滞や駐車場不足が発生し、観光客だけでなく地域住民にとっても大きなストレスに。
- 既存の公共駐車場(約650台)に加え、新たな駐車場を整備することは困難。
課題に対する取組
- 事業所や市民が所有する低未利用地(遊休スペース)を駐車場として活用していくための取組を推進。
- 観光客が現地で駐車場を探す必要が無い「事前予約が可能(利便性向上によるストレス解消)」な点と、土地提供者の「初期投資が不要(駐車スペースの整備にあたってのハードルを下げる)」な点が、市の観光課題に合致。
- 中間組織である犬山市観光協会を中心に、事業を展開。
導入後の状況 (取組の効果)
- 軒先パーキングの駐車場として9件(23台)が登録【2019年11月30日時点】。
- 一定の利用はあり(571件:2018年12月5日~2019年11月30日)、駐車場に対するニーズは高い。
- 今後、登録が見込まれる土地もあり、着実に事業が浸透。
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 現地調査により抽出した土地所有者へ戸別訪問を実施し、サービスの内容などを戸別に説明。
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- サービス提供者掘り起しのため、市の広報紙等で事業内容を周知。
- 市民や事業所向けに、複数回の説明会を開催。
- 市観光協会HPに軒先パーキングのリンクを設置し、サービス利用者に周知。
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- 平成30年度は総務省モデル事業を活用し、市観光協会で事業を専門に担当する推進員を2名雇用し、プラットフォーム登録方法の説明や登録後のサポートまで対応。
サービスの安全・安心を確保するための取組
- サービス利用に個人情報の登録が必要なプラットフォーマーを選定。マナーの悪い利用に対する抑止力となる。
- 駐車場登録者へ備品を貸与し、本来の利用者以外による無断駐車等を防止。
その他
- 市観光協会が軒先株式会社と代理店契約を締結し、地方でのサービス普及を担う。
- サービス利用者と提供者のマッチングについては、軒先パーキングを活用。
残された課題、継続取組事項
- 本事業は主に事業所等の大規模土地所有者を中心に展開したため、個人宅などの小規模土地所有者に向けた登録促進活動が課題。
- 今後のサポート体制等を含めた、持続的な運営形態の検討。
連絡先
犬山市
経営部企画広報課
村瀬 曜
010100@city.inuyama.lg.jp
0568-44-0312(直通)
シェアリングエコノミー活用の取り組み②
概要
【観光振興】
市民が持つ「スキル」や「暮らし」を観光メニューに。観光に携わる人が増え、市域全体が観光地となる。また宿泊の多様性と交流の可能性検討のためイベント民泊を試験実施する。
取組主体:犬山市、(一社)犬山市観光協会
導入前の状況 (課題)
- 電線類地中化等のハード整備、企業連携によるプロモーション、市民や事業者の尽力で、観光客数は増加。犬山城の登閣者数はH30年に過去最高61万人超となった。
- 一方、訪問先は城、城下町、テーマパークなど一部に集中。拡がりが少ない。一極集中により渋滞やごみのポイ捨てなど生活者への影響が顕在化している。
- 日帰りの観光客が多く、宿泊者数は入込客全体の2~3%程度。滞在時間を延ばし消費額増加に繋がる仕組みが構築できていない。
- 多くの市民にとって、観光は「自分とは無関係」であり、観光分野に関わる人は限定的。
課題に対する取組
- 市民が持つ「スキル」や「暮らしの一部」を観光メニューとして提供。観光に関わる人が増え、場所を選ばす市域全体が観光地となり得る。滞在時間の延長が図られ、域内消費の増加に繋がる。
- その為に、市民を対象に説明会・勉強会を複数回開催するほか、個別の相談受付、訪問による周知宣伝等、草の根的な営業活動により体験メニュー造成を推進。
- 市観光協会が上記取組みの実施主体者となり、「観光によるまちづくり」を推進。
- 宿泊の多様性と市民と観光客との交流を検討するため、イベント民泊を試験的に実施。
- 広報紙やチラシ等により特定のイベントに対し宿泊施設提供者を募集。
導入後の状況 (取組の効果)
①説明会&勉強会を2回開催。個別の相談受付、訪問による周知活動などを実施し
造成された体験メニューの数 11件
体験メニュー参加者数 20人
※今後も積極的な営業活動によりメニュー数、参加者数ともに拡充していく予定
②市からのイベント民泊の呼びかけに対し
自宅を宿泊場所として提供した件数 0件
宿泊した人の数 0人 (R1.12末時点)
※自宅提供の申し込みはR2.1月に5件程度を予定(調整中)
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- 平成31年度は総務省モデル事業を活用。地域の観光の核である市観光協会に再委託を行い事業実施。本業務の担当者(推進員)を3名確保。周知宣伝・登録支援等の実務に従事し取組みを推進。
- 説明会や勉強会を2回開催したほか、個別相談受付、個別訪問等地道な営業を展開。認知と理解を深めている。
- 広報紙にシェアリングエコノミーに関する記事を掲載。チラシを市内各所に配架するなど、認知度の向上を図っている。
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- 広報紙に事業内容を周知
- 説明会・勉強会の開催、個別の声掛けによる草の根的な営業活動を実施
- 提供者・利用者増のためチラシを作成。市内公共施設等に配架
スマートフォンなどを使うことができない利用者向けの取組
- 基本的にインターネット上での手続きとなるため、スマホを使用しない想定はしていない。ただし、手続きに際してはスマホ(PC含む)での入力が円滑に進むよう、担当者がホストに対しマンツーマンで入力作業の支援を行っている。
民間事業者のサービスを利用した場合)公平性の確保のための取組
- 民間事業者(プラットフォーマー)の選定については最終的にはホストが事業者を選択することとしており公平性は確保できている。
サービスの安全・安心を確保するための取組
- 市が推奨するプラットフォーマーが提供するスキームは事業実施の際に保険加入を義務付けており、ホスト・ゲストともに安全性が担保されている。
- ホスト・ゲスト登録においては、相互評価による仕組みが設定されており、利用者に安心感を与え安全性を確保している。
補完・連携した既存の公共サービスの内容
- 令和2年1月以降に犬山市観光協会が管理運営する「犬山観光情報ホームページ」にプラットフォーマーのサイトをリンクする予定。連動することで認知度を高め、集客増を図ることとしている。
その他
- 市観光協会及び推進員が「地域コーディネーター」となり、手数料を得る仕組みを検討中。
- サービス利用者と提供者のマッチングは複数のプラットフォーマーを想定しているが、現時点で最も本市の施策事業に適しているのは「TABICA」であり、体験メニューの造成は同社での活用が主となっている。
残された課題、継続取組事項
- イベント民泊については十分なホストの掘り起こしができていない。今後、周知期間を適切に設けたり、宣伝方法を工夫するなどが必要
- 体験メニュー造成は少しずつ増加しているが、メニュー活用(申し込み)に至る件数は少ない。体験メニューの宣伝方法について十分な検討が必要
- 事業実施にあたり持続可能な運営体制を構築する必要がある。
連絡先
犬山市
経済環境部観光課
小池信和
01456@city.inuyama.lg.jp
中柴航
9000072@city.inuyama.lg.jp
観光課
040500@city.inuyama.lg.jp
0568-44-0342