奄美市
基本情報
自治体名:鹿児島県奄美市
都道府県:鹿児島県
自治体規模:市
自治体HP:https://www.city.amami.lg.jp
シェアリングエコノミー活用の取り組み
概要
【就業機会の創出】
2015年度に「フリーランスが最も働きやすい島化計画」を策定し、シェリングエコノミーの利用を通じ、フリーランスが地域に暮らしながら豊かな生活ができる環境を整備。
取組主体:奄美市
導入前の状況 (課題)
- 鹿児島本土から約380km離れた外海離島であり、輸送費を伴う製造業の発展が困難。
- 奄美市の総人口は減少し続け2019年1月末日には43,279人となり地元市場は小さい。また、高齢化率も30.71%と高いため、労働力も不足。
- 需要の旺盛な都市部の仕事を島で受注するために、フリーランスには以下のような課題が存在。
- 高速ネット回線の未整備
- 事業者間コミュニケーションの不足
- 継続的な人材育成
- 地元出身者のUターン及びIターンで人を呼び込みたいが、呼び込んだ人が従事できる仕事がなかった。
課題に対する取組
- 目標は、2020年までに200名のフリーランス育成、50名以上のフリーランスの移住
- ランサーズ、PIXTA、GMOペパボ(minne)と協定を結び3つの事業を展開
- 「フリーランス寺子屋」でフリーランスとしてのキャリア形成と具体的な稼ぐスキルの習得。
- 協定企業・事業運営者経由での仕事獲得。
- 積極的広報による人材獲得。
※ PIXTAは写真素材の、minneはハンドメイド品のマーケットプレイス
導入後の状況 (取組の効果)
- フリーランスの移住者が20名を超えている(2015年度~)。
- ライター、商用写真、ハンドメイドの各分野で収入を増やした人が増えてきている。ライターで1,000円~2万円/月、ハンドメイドでは20万円/月を超える人も出現。
- 働き方改革、複業推奨、子育て支援という動きの中で、奄美でフリーランスとして稼ぎながら暮らすスタイルがメディアを通じて拡散。
- 奄美でのフリーランスとして稼ぎながら暮らすスタイルがメディアを通じて拡散され、フリーランス移住者に加えて、ITを活用して仕事をするリモートワーカーも増え、多様な働き方が広がっている。
取組のポイント
サービスの認知度向上のための取組
- NHK、民放、ビジネス誌、移住関連誌などに積極的に露出。地元発の情報よりも首都圏からの情報により都市部に住むUターン、Iターン候補者に現状を伝達(実際の移住者インタビューでもメディアを通じての移住先選択で奄美市を知ったケースは多い)。
サービスの提供者(ホスト)・利用者(ゲスト)掘り起しのための取組
- 同上
その他
- 「フリーランスが最も働きやすい島化計画」推進にあたり、協定を結ぶランサーズ株式会社、ピクスタ株式会社、GMOペパボ株式会社と、奄美市在住のフリーランスが継続的に仕事を受注し、稼ぎ続けるために「何をしてもらいたいのか」「何ができるのか」をアイデアを出し合い、年間の事業計画を作成。
- 運営にあたり、地元の地域ブログ運営会社株式会社しーまを選定し、人材教育、広報、イベント開催について委託を行った。地元に密着した事業者を活用することにより、継続的かつ熱量の高い事業運営が可能に。
- 各社の売上事業に貢献することはもちろん、奄美市と先駆的な取り組みを行うことによりCSR観点から地域貢献のアピールにも寄与。
- ライティングについては、組織として受注し、プロの校正担当者が品質と納期を管理することにより発注者側のコストを大幅に削減。
残された課題、継続取組事項
- クラウドソーシングでの受注は競争が厳しい上に単価が低い(そのため直接受注を増やしている)。
- 自宅で一人で作業を行うことが多く、脱落者も多い(シェアスペース設置も検討中)。
- 事業所移転と異なり成果が見えにくいので、市民へのアピールが必要。
連絡先
奄美市
商工観光部商工情報課
森永 健介
ict@city.amami.lg.jp
0997-52-1111(内線:5303)
ロゴ画像
